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◆厚生年金基金総合型からの脱退
食い逃げは許さない??
基金から脱退する場合にその基金が赤字であれば、その事業所が負担すべき赤字額を支払う義務があります。その赤字額の計算方法が加入者一人につき幾らという方程式になっていた場合にはどうなるのでしょうか?脱退を計画する事業所は、先ず加入者を順次別会社に転籍させます。転籍した加入者個人はその事業所の厚生年金被保険者ではなくなるため、当然のこととして基金からは脱退の扱いになります。結局は最後に残った社長一人分を支払って無事完了ということになります。
この方法には問題がないわけではありません。転籍した加入者には基金の財政状況には関係なく正規の脱退一時金等が支払われ、その分だけまた赤字が増えるという結果になります。貰うものは貰って払うべきものは払わないということで、これは「食い逃げ」と一緒だと、厚生年金基金連合会のホームページで悪質な事例として紹介されています。
悪質ではあっても違法とはいえなかったこのような事例への対抗策として、厚生年金保険法が改正されました。平成14年4月1日から施行されています。個人単位ではなく事業所単位で赤字額を支払うように変更されました。事業所単位ですから転籍というその手法はもう通用しません。めでたしめでたしで終わらないのが世の常ではありますが,ここにも大きな落とし穴がありました。規約に定めればという条件が付いていたことです。
以下は知人から聞いた話です。総合型の基金から脱退を考えているが、30人余の人数で数千万円もの金額を要求されている。何かよい方法はないかと相談を受けたのは平成14年11月のことだそうです。その会社が基金に加入した経過を聞いてみると確かにお気の毒ではあります。そもそもが適年に加入しようかと信託銀行に相談したところ、人数要件を満たしていないので(?)適年は無理ですが、もっといいものがありますと勧められたのがその信託銀行が受託している今の基金です。
その基金が赤字、それも相当に深刻な財政状況にあることを知ったのは、加入して直ぐの事でした。信託銀行の担当者と連絡を取ろうと思っても、どこかへ転勤となっており今どの支店にいるかも分からない(?)。もう手遅れです。どうにもなりません。知人は社長に、転籍についての厚生年金保険法改正の話をし、しかし「若し規約が変わっていなければ・・・」と伝えたそうです。その基金では11月の時点でも規約に反映されていませんでした。その後も似たような話を幾つか聞きました。
朗報か?解散基金の赤字は5年から10年の分割で納付(16年法改正)
未納未加入でもめにもめ、充分な審議もされぬままに最後は強行採決という結果となった今回の年金の改正は世間からはブーイングにさらされ、参院選でもあのような結果となりました。しかし改正内容は多岐に渡り、その中にはこのようなものも含まれていまます。平成17年4月1日施行ですが、今回国会決議が出来なければどうしようかと、実は心配していました。
総合型厚生年金基金の解散は至難の業です。4分の3の事業主の賛成が取れません。何故か?お金がないのです。一事業所数千万円などというお金を出せる余力がある事業所はそんなにありません。それも「耳をそろえて全額を今払え」という支払方法ですから厳しいものです。法律用語では一括拠出といいます。今回の改正で原則5年(止むを得ない理由があれば10年)の分割納付が認められました。利息は付きますが随分楽になったのは確かです。基金から脱退するなら9月以降がよい?
基金の解散が楽になったのは確かですが、その仕組みはなかなかに複雑で尚且つ時間もかかります。分割納付が継続している限りは、確定拠出年金に加入しても掛金の上限枠は4.6万円ではなく2.3万円です(h17.4より)。さっさと縁を切りたいと思えば脱退しかありません。その場合の時期についてのお話です。
以下は通常ということで全ての基金に該当するとは思いませんが、3月決算の報告書は9月の代議員会で承認されます。脱退の時期が9月前であるならば翌年の決算書にその後の変動を加減して脱退金を計算することになるでしょう。平成13年度の決算は最低最悪でしたが、14年度で多くの基金が回復傾向となっています。その決算書が反映されるのは9月以降になります。少しでも脱退金を安くするためには、従って9月以降がベストというせこい話です。
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